「交渉人」 五十嵐貴久 幻冬舎文庫 ― 2007/05/19 18:09
三人組のコンビニ強盗が逃亡中のトラブルで病院に立てこもった。人質は患者と看護士、医者。警視庁警備課のエリート交渉人石田警視正と元部下の遠野は狙い通りに犯人との交渉を進めていく。犯人との息詰まる駆け引きの果て、悲しい事実が浮かび上がる。
読んでる最中に、長久手で銃を使った立てこもり事件が起こったりしてすごいタイミングだなぁと思うことしきりです。犯人との交渉時の鉄則や会話のテクニックなど、会社のコミュニケーション研修やコーチングの研修に通じるものがありました。
文体は硬くもなくやわらかすぎもせず、ニュートラルな感じです。読みやすい反面、ちょっと淡白というか無味な感じでした。話の仕掛けや構成は、それほど無理は感じなかったです。結末は「驚愕の・・・」という程ではないにせよ、まずまず面白かったと思います。
ただ、まぁ、この作品も最後に犯人が洗いざらいいっぱいしゃべるわけです。2時間ドラマ張りに。こういうのダメなんだな。私は。ラストに関係者全員集めて「犯人はオマエだ!」的なやつと、崖っぷちで犯人がぺらぺらとwhyとhowをしゃべるような作品は、そこへ至るまでの過程にもよりますがちょっと苦手ですね。
それにしてもラスト、そんなことしたら水浸しにならんか?とか場合によってはピューとか血が出て失血死じゃない?とか思ったんですが、どんなもんでしょう。ぜひ、読んだ人の意見が聞きたい。
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