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    <title>文庫本読み日記 ～Paperback Reader～</title>
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    <language>ja</language>
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    <pubDate>Wed, 07 Mar 2012 00:03:45 +0900</pubDate>
    <item>
      <title>「ローマ人の物語４１～４３」 塩野七生 新潮文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2012/03/06/6363652</link>
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      <pubDate>Tue, 06 Mar 2012 23:28:00 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2012-03-07T00:03:45+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2012-03-07T00:03:45+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&#13;
とうとう完結です。とはいえ、東ローマ帝国のコンスタンティノープルの陥落のような華々しい最後ではないです。ぐだぐだといつの間にか終わってました。という感じの最後です。フェードアウトですね。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
本文最後のところから引用。&lt;br&gt;&#13;
&lt;i&gt;　この『ローマ人の物語』全十五巻は、何よりもまず私自身が、ローマ人をわかりたいという想いで書いたのである。書き終えた今は心から、わかった、と言える。&lt;br&gt;&#13;
　そして、読者もまた読み終えた後に「わかった」と思ってくれるとしたら、私にとってはこれ以上の喜びはない。&lt;/i&gt;&lt;br&gt;&#13;
まだ、ちょっとわからないです。先生。もう１０年くらいかかるかもしれませんが、また読み返して勉強します。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
１巻から読み始めて、足かけ７年になります。これだけ長く同じシリーズを読んだ事はなかったので感無量ですね。また、そのうち読み返そうと思います。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（ら行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「レディ・ジョーカー」 高村 薫 新潮文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2012/03/04/6360162</link>
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      <pubDate>Sun, 04 Mar 2012 21:53:19 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2012-03-05T00:03:58+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2012-03-04T22:27:58+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
義憤なのか諦観の末の恨み節なのか、戦後の混乱期に企業に送りつけられた要求も意図すらもはっきりしない怪文書が現代の男たちの運命を狂わせる。顔のない企業という装置が、その装置の周囲に群がる影も見えない魔物たちが、精一杯の悪を働く男たちと、その犯罪を追う合田の周囲で蠢く。真相を置き去りにして動き始めた歯車は生贄を巻き込みながらなおも加速していく。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
1998年、毎日出版文化賞受賞作です。ハードカバーも読みました。濃い大作です。当時も結構読み切るのは大変だなぁと感じましたが、やっぱり読み応えたっぷりです。高村薫恒例の文庫版に際し、どれくらい加筆修正されているのかちょっとわかりませんでした。もう一回ハードカバーの方を読み返さないとダメそうです。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
ハードカバーで読んだ当時は若造でよくわからなかったことも多かったですが、会社員勤めを17年続けて、企業というフレームワークの非情さ、不条理さを眺めてきたことで、なるほどと腹に落ちる事が多かったです。また、コンプライアンスという名の下であれもダメこれもダメと言われる事で、その背後に蠢く何物かも、直接は見えないが川底の石の裏にきっとおぞましい虫たちがいる、というレベルでは認識していたりするので、企業に取り付くものたちの描写も当時よりもずっと気味悪く感じられました。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
読んでいる間、人の希望や幸せと現代の資本主義、企業とはなにかと何度も自問しましたが、やっぱりよくわかりませんね。世の中には利益を出して法人税を納めなければ企業として存続する意義がない、という経営者がいます。まぁ理解できなくもないですが、そこそこトントンでやっていく事で雇用を守り社会がきちんと機能することに貢献しているという側面を無視していいのかなぁ、と常々思います。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
読後すっきり、サイコーという感想は絶対持てないという点でエンタテイメントとしては微妙かもしれませんが、僕は好きですね。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（ら行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「さよなら、愛しい人」 レイモンド・チャンドラー 村上春樹訳 ハヤカワ文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2011/10/23/6166370</link>
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      <pubDate>Sun, 23 Oct 2011 01:13:52 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2011-10-23T01:34:43+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2011-10-23T01:34:43+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
マーロウが仕事の狭間に思わず顔を突っ込んでしまったトラブルの渦中にいたのは出所したばかりの大男だった。女を捜しているという。男はひとしきりバーで暴れ、オーナーを殺し逃げた。マーロウは行きがかり上女を捜すことになり、また面倒な事件に巻き込まれる。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
ハードボイルドですね。ウィスキー片手に深夜読む本かな、という気がします。以前読んだ「ロング・グッドバイ」もそうですが、原典として抑えといたほうがよい本だと思います。はい。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（さ行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「指し手の顔 脳男II」 首藤瓜於 講談社文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2011/10/23/6166359</link>
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      <pubDate>Sun, 23 Oct 2011 00:53:20 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2011-10-23T16:32:21+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2011-10-23T01:13:21+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
精神科医の鷲谷真梨子は自分の患者の不可解な行動に疑問を抱いていた。自分の指示を無視してアルコールを摂っていたにもかかわらず覚えがないというのだ。時を同じくして元関取が無差別に暴力を振るう事件が発生する。やがて事件の陰に以前の爆弾事件の犯人とされている鈴木一郎が見え隠れし始める。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
2000年に乱歩賞をとった「脳男」の続編です。この作品は衝撃的でした。アンチヒーローとしての鈴木一郎というキャラクターがすごく立っていて、こういう小説はあまり読んだことがなかったこともあってすごく印象に残っていました。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
基本的に登場人物が突飛な名前の小説は嫌いなんですが、これは鈴木一郎のキャラクタを際立たせるため、意図的に特殊な固有名詞を使っているんだろうな、と思います。そうは言ってもやっぱりあまり好きになれないですが。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
かなりキワモノな作品のような気がします。好きな人は好きなんでしょう。僕の許容範囲からは少し外れているかもしれません。プロットは過激ですが、「脳男」ほどのオリジナリティはちょっと感じられないかなという気がします。続編の悲しさでしょうか。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（さ行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「ロング・グッドバイ」 レイモンド・チャンドラー 村上春樹訳 ハヤカワ文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2011/06/25/5928860</link>
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      <pubDate>Sat, 25 Jun 2011 23:22:59 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2011-06-26T00:30:58+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2011-06-26T00:30:58+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
私立探偵マーロウは酔っ払った金持ちの亭主を拾い、その男、テリーと不思議な親交を暖める。やがてテリーはのっぴきならない面倒ごとに巻き込まれ、マーロウはその逃亡を助ける。そしてその評判を聞きつけた美貌の夫人から依頼を受ける。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
もう、ミステリの世界ではほぼ古典ですね。アメリカもので古いのはクイーンくらいしか読んだことがなかったんですが、あっちのスカした感じとは違って、こっちはすごく南部の香りがしますね。舞台は西海岸ですが。テレビドラマになっちゃいますが、古くはコロンボとか比較的新しいのだとナッシュ・ブリッジスあたりが私のイメージする西海岸的なお話ですね。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
ハードボイルド、の元祖なんでしょうか。台詞回しが、描写が、スモーキーなバーボンの匂いを振りまいてます。あるいはそれは世界の村上春樹が意図的にやってるんでしょうか。いずれにせよ、日本のそれっぽい小説とは格が違う感じはします。日本人が書くとちょっと底すべりしてるような気がして仕方がないんですよね。風土の違いもあるんでしょうけれども。サムライはハードボイルドとはちょっと違うんだよなぁ。サムライはもっと寡黙で馬鹿正直なイメージです。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
村上自身のあとがきに、ヘミングウェイとチャンドラーの関係について解説があります。ここで２つははぁと思いました。ひとつは、ハードボイルドの系譜の根っこにはヘミングウェイ爺さんがいるんだ、ということ。もうひとつはこの南部の香りはそこから来ているのであろうこと。そんなことも知らなかったのか、と言われるとそれまでですが。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
ツンデレ姉さんとの別れの後の描写、「さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ。(To say goodbye is to die a little.)」 なるほど。だから私はさよならを言うのが嫌なのかも知れない。「じゃ、また。」みたいに逃げちゃってますね。普段から。タフさが足りないなぁ。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（ら行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「告白」 湊かなえ 双葉文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2011/06/20/5921815</link>
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      <pubDate>Mon, 20 Jun 2011 22:55:49 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2011-06-20T23:39:12+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2011-06-20T23:39:12+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
一年生の終業式の日、B組の担任森口はホームルームで長い別れの挨拶をした。教師を辞めるという告白から始まったそれは、とりとめのない話のようで周到に仕組まれた復讐ののろしだった。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
09年度の本屋大賞第一位の作品です。映画化もされましたね。未見なのでストーリーがどれくらい一致しているのか知りませんが、この結末で映画化したのだとしたらすごい、と思います。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
最初の章は森口の告白だけで完結しています。基本的に森口のセリフだけです。ただ、時々生徒に名前で呼びかけたりします。これはまさに読み手がこのクラスの一員になったような感覚に落とし込みます。この冒頭部分の読み応えはすごいですね。ここだけでも読む価値はあるんじゃないでしょうか。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
以降、終章まで森口は出てきません。関係者の一人称で各章が構成されています。この辺は互いの視線が微妙にねじれからまっていて、登場人物が立体的に浮かび上がってくるところですね。ウェルテルの章がないのがミソでしょうか。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
終章で再び森口が登場します。講話調の語り口も丁寧な語尾も冒頭と同じですが、明らかに何かが変わっています。どう変わっているのか、たぶん映画とは違う結末なんじゃないでしょうか。これは読んでみてのお楽しみですね。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（か行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「ローマ人の物語 ３８～４０」 塩野七海 新潮文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2011/06/12/5908536</link>
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      <pubDate>Sun, 12 Jun 2011 21:15:00 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2011-06-18T11:11:26+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2011-06-12T21:43:13+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&#13;
コンスタンティヌスによるキリスト教の公認とその死、内乱、皇帝の乱立、分割統治といった具合に坂を転がり落ちていく状態の古代ローマの姿を描いています。最終的にはキリスト教の国教化、東西ローマ帝国の分裂までがこの巻の範囲です。本当に末期ですね。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
集団や国家の栄枯盛衰は世の常だということを考えれば、必ずしもローマ帝国が継続することがよしとは思わないものの、よき文化、文明が一気に滅んでしまったような気持ちになります。その大きな一因がキリスト教なんでしょうが、蛮族の文明化にも一役買っていたのではないかと思うと、単純に非難もしづらい。ルネッサンスという大きなジャンプを得るまでに、かなりの長期間、ヨーロッパはしゃがみこまなければならなかったのだなぁ、と思います。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
いよいよ文庫版も終盤を迎えそうです。楽しみですね。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（ら行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「インシテミル」 米澤穂信 文春文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2010/10/16/5419663</link>
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      <pubDate>Sat, 16 Oct 2010 18:12:43 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2010-10-16T20:29:46+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2010-10-16T19:00:56+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
コンビニでアルバイト情報誌を繰っていた結城は楚々とした場違いな美女須和名祥子と出会う。その須和名が指し示す記事には時給11万2千円のアルバイトが。車欲しさに結城が応募した怪しげな「ある人文科学的実験の被験者」とは極めて不穏当かつ非倫理的な仕事だった。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
作者は2010年度版このミステリーがすごい！の作家別一位を獲得しているようです。なんというかすごく凝った話です。登場人物が多い、舞台描写がしっかりしている、ルールが細かい等々。これだけの煩雑さをそれなりにコントロールして物語として成立させている力量はすごいと感じました。もちろん、読者もそれなりにがんばらないとついていけませんが。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
この手の凝ったミステリーはマニアックな話になりがちなところ、エンタテインメントとして楽しめる作品になっていると思います。映画化、というのも納得できる感じがします。まぁ、ロケとかほとんど必要なさそうなので、舞台となる暗鬼館のセットにもよりますが、制作費は結構安く上がるのかも。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
しかし、空気の読めない文庫本読みとしては引っかかったところを指摘せざるを得ないですね。とにかく、人がキレイに死にすぎです。皆さんほぼ即死なんですよね。よく2時間ドラマとかで女の人が強請りにきた好色親父を刃渡り10cmくらいのナイフの一撃で即死させちゃうシーンとかありますが、あんな感じ。たとえば、飛び道具って意外に一撃必殺って難しいと思うんだけどなぁ。接近してたとしても。あともうひとつの方もちょっと疑問。時速20km位ですよ。中学物理で計算すると。死ななくはないと思いますが・・・&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
とはいえ、筆力はしっかりしてるし、最後のシーンも悪くないと思います。火サスに突っ込みいれたことのない方は文句なく楽しめるんじゃないかと思います。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（あ行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「星を継ぐもの」 ジェイムズ・P・ホーガン 創元SF文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2010/09/26/5369646</link>
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      <pubDate>Sun, 26 Sep 2010 18:01:54 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2010-09-26T18:33:37+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2010-09-26T18:33:37+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
月面で宇宙飛行士の死体が発見された。記録上、どこの国のどの基地にも所属しないその遺体は調査の結果、5万年前のものであることが判明した。有史以前の人類の遺体が月面に存在する矛盾に地球の科学者集団が挑むなか、驚愕の事実が次々と明らかになる。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
もう、古典と言ってもいいハードSFですね。着想がやっぱりすごいです。そこにすべてがかかっているというか、そこだけで十分価値がある作品のような気がします。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
ただ、なんとなく文明とか社会とかの捉え方がいまひとつ浅くないか、という気がします。こういうスケールの作品をものしているので仕方ない部分かもしれませんが、紛争が消滅し科学技術がどんどん発展している未来とかいわれるとちょっと白けちゃいますね。しかもやっぱり欧米中心な世界観だし。このあたりがあちらのSFの限界なんでしょうか。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
ただ、話のスケールや着想の面白さ、結論へ至るまでの科学者間の議論など非常に興味深い作品です。およそSFを語ろうというなら絶対読まなければならない作品だろうなと思います。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（は行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「グラーグ57」 トム・ロブ・スミス 田口俊樹訳 新潮文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2010/06/26/5186635</link>
      <guid>https://fey134.asablo.jp/blog/2010/06/26/5186635</guid>
      <pubDate>Sat, 26 Jun 2010 23:08:40 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2010-06-26T23:54:49+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2010-06-26T23:54:49+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
レオが3年前に孤児院から引き取ったゾーヤは未だ国家保安省の捜査官であったレオに強い憎しみを抱いていた。そんな折、フルシチョフの秘密演説の原稿が発表され、かつての国家保安省の関係者が次々と殺される事件が発生した。やがて犯人の手はライーサやゾーヤに向かい、家族を救うためレオは酷寒の強制収容所「グラーグ57」を目指す。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
前作「チャイルド44」の続編です。原題はどうも「THE SECRET SPEECH」、秘密演説、秘密報告を指すようです。スターリン亡きあとの旧ソ連の指導者フルシチョフが行った反スターリン主義的報告のことを指していると思いますが、かなり大胆に邦題をつけたような気がします。もう一作続編があるようですが、そっちもこんなタイトルにするんでしょうね。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
テーマは人は人を憎しみ続けることはできるのか、といったところでしょうか。捜査官時代のレオの所業に憎しみを持つゾーヤとフラエラがこの物語の軸になります。そんな憎しみに対してレオは愚直に解決に臨みます。そんなレオを見て、妻のライーサすら「レオというのはなんとナイーヴな人なのだろう。」と言わしめるほどの愚直さですが、自らの唯一の寄る辺である家族を守るという強い意志を感じます。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
この作品は東は日本海、西はハンガリーとかなりスケールの大きい話になっています。ちょっと風呂敷を広げすぎの感はありますが、押しつぶされそうな旧ソ連の全体主義社会をベースに、中央の方針が徹底しない辺境の強制収容所と動乱を起こした同盟国の緊迫した雰囲気のおかげでページを繰る手をなかなか止めてくれません。&#13;
 &lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
前作に引き続き、この作品もかなり楽しめました。さらに続編が出るようならたぶん買っちゃうだろうなぁ。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（か行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「それでも警官は微笑う」 日明 恩 講談社文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2010/06/05/5140977</link>
      <guid>https://fey134.asablo.jp/blog/2010/06/05/5140977</guid>
      <pubDate>Sat, 05 Jun 2010 23:45:29 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2010-06-06T00:06:35+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2010-06-06T00:06:35+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
池袋署の武本は1年前の殺人事件に使われた拳銃の出所をひそかに追い続けていた。単独捜査の中で知り合った麻薬捜査官の宮田と年下の上司潮崎とともに事件を追う。一線を越えた捜査を続ける中、事件の中心に中国人実業家が浮かび上がる。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
警察小説を標榜する作品なんだろうなと思います。文章のタッチは比較的軽めですが、嫌味なほどではないです。登場人物のキャラクターがよく立っていて、漫画にすると面白いかもという気がしました。特にいいとこの坊ちゃんという設定の潮崎の描写は油断すると上滑りしそうなんですが、適当なところで抑えが効いていていいですね。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
ストーリー自体は少し風呂敷を広げすぎかなという気もしますが、全体的に楽しんで読むことができました。いろいろ盛りだくさんで分量もそれなりにありますが、あまりそういうことは感じないで読み切ることができます。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
作中に盛んに他のミステリ、サスペンス小説の登場人物が出てきますが、ことのほか高村薫作品へのリスペクトが感じられますね。この辺もそれぞれの作品を読んだ人はニヤッとするのかもしれませんが、行き過ぎると腐女子的な香りを感じてしまうのでそこはさらっと読み流すのが吉かもしれません。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（さ行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「ユダヤ警官同盟」 マイケル・シェイボン 黒原敏行訳 新潮文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2010/04/25/5042640</link>
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      <pubDate>Sun, 25 Apr 2010 17:38:23 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2010-04-25T18:41:25+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2010-04-25T18:41:25+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
場末の安ホテルでヤク中が銃で撃たれて死んでいた。同じホテルに住み、アルコールで自らを慰めるランツマン警部は殺人現場に残されたチェス盤に惹かれるように捜査を始める。ランツマンは被害者の身元を調べ、その足跡を追う中で大きな陰謀の影を踏む。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
「このミス」と「ミステリが読みたい！」の3位を獲得している作品です。量的には上下巻600ページくらいですが、ものすごく濃密な描写とユダヤ文化特有の難解な用語がぎっしりで読み切るのにすごく時間がかかりました。かなり重厚で読みごたえのあるお話でした。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
実の息子を堕胎したことを悔やみ、妻に去られ、最愛の妹を事故で亡くしたランツマン警部が主人公です。息子を堕胎したことが旧約聖書のアブラハムのイサクの関係を暗喩しているようです。アブラハムには神の救済があったが、ランツマンにはなかった。そしてホテルで殺されていたエマヌエル・ラスカーことメンデルもまた、こちらはイエスとユダヤ人の関係を暗喩しているのではないかと感じました。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
作中の濃密な表現で特に目につくのは匂いの描写です。ある意味気分が悪くなるくらいぎっしり描写してあるさまは、絵の具を執拗に重ねた油絵のようです。近くで見ると小汚いペーストを塗りたくったキャンバス布ですが、少し離れてみると味わいある静物画にみえる、そんな印象でした。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
架空の歴史が背景になっていて、しかもあまりなじみのないユダヤの習慣や考え方にどっぷりつかっているのでなかなか理解が大変ですが、それはそれで楽しめました。ミステリとしてどうかといわれると微妙な気もしますが、面白い作品だと思います。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（や行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「パーフェクト・プラン」 柳原慧 宝島社文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2010/04/04/4993401</link>
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      <pubDate>Sun, 04 Apr 2010 01:18:48 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2010-04-04T01:45:35+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2010-04-04T01:45:35+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
「身代金ゼロ、せしめる金は五億円。」歌舞伎町の吹き溜まりで生きる男4人と女1人が誘拐事件を引き起こす。ターゲットは女良江が代理母として生んだ子供俊成。株屋とハッカーと警察を巻き込んで、事件は計画外のところへ流れ込んでいく。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
第２回（2003年)「このミス」大賞受賞作です。速くてテンポのいい展開、読みやすい文体から、どんどん先を読んで行けてしまう作品ですね。私はあまり読むのが速いほうではないですが、この作品は格別早く読み終わった印象です。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
テーマがなんだか見えにくい作品で、親子の絆がテーマなんだろうと思うのですが、IT系の技術的な描写が多すぎてなんだかその辺がぼやけているように感じました。私自身がそういう話題に反応しすぎなのかもしれませんが。EmacsでMewを実行しとか、もう引っかかりまくりですね。マニアぶりを描写したいんでしょうけど、そこまでする必要はないかと。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
そういう描写は執拗なんですが、プロットは若干お粗末な感じがします。例えば、主人公たちは誘拐して株で儲けようという計画を立てるんですが、別に誘拐はいらんのじゃないか、という気もします。結末もどうなんでしょうね。これがまたテーマをぼかしてしまう要因かもしれません。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（は行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「イノセント・ゲリラの祝祭」 海堂尊 宝島社文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2010/03/14/4948803</link>
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      <pubDate>Sun, 14 Mar 2010 23:44:21 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2010-03-15T00:17:32+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2010-03-15T00:17:32+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&lt;i&gt;&#13;
東城大学医学部付属病院のリスクマネジメント委員長を務める通称「昼行燈」の神経内科講師田口に厚労省から召喚状が届く。送り主は厚労省官僚にしてトラブルメーカーの白鳥。いよいよ国家の中枢、霞が関の会議室で事件は起こる。&#13;
&lt;/i&gt;&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
例のシリーズです。今回は喰えない官僚たちの生態を描いた作品になっています。作中のかなりのシーンが会議です。それ以外は根回しのシーンだったりします。それをこれだけ面白く書ける作家はこの人しかいないかもしれません。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
物語のかなりの部分で官僚の理不尽な考え方を面白おかしく書きつつフラストレーションを蓄積して、後半、ドラマチックな展開でカタストロフィックに解消していくといういつもの構成です。これも考えてみればホームズ以来のミステリやサスペンスの常とう手段ではあるのですが、いかにも退屈そうな役所の会議でこれをする、というのが斬新ですね。つまんねー会議でうっぷんをためているサラリーマンにはたまんないものがあります。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
でも、後半はちょっとやりすぎ感があるかなぁという気もします。あと解決されない伏線を張りすぎですね。この作品で完結するならいいんですが、ほったらかしの伏線が多すぎて、それもやりすぎな気がします。他の作品も読め、ということなのかもしれませんが行き過ぎると購入意欲が減退します。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
ともあれ、一連の作品のテーマと思われる作者の死因究明に対する強い気持ちは感じます。そこが話を面白くしていますが、フィクションで世論や政治を動かしてしまっているような気配を感じるのが少し気になります。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（あ行）</dc:subject>
    </item>
    <item>
      <title>「海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年 ４～６」 塩野七生 新潮文庫</title>
      <link>https://fey134.asablo.jp/blog/2010/02/06/4862474</link>
      <guid>https://fey134.asablo.jp/blog/2010/02/06/4862474</guid>
      <pubDate>Sat, 06 Feb 2010 19:34:04 +0900</pubDate>
      <dcterms:modified>2010-02-06T21:04:34+09:00</dcterms:modified>
      <dcterms:created>2010-02-06T19:55:41+09:00</dcterms:created>
      <description>&lt;p&gt;&#13;
ヴェネツィアを中心とした中世の地中海世界の歴史を描いたシリーズの後半です。トルコとの闘争、大航海時代を経てナポレオンに征服されるまでが描かれる合間に聖地巡礼と爛熟した文明の話題が織り込まれています。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
やはり「聖地巡礼パック旅行」と題した章が非常に面白いですね。宗教がらみではありますが、観光のサービス事業化という点でものすごく先進的な考え方を持っていたんだなぁと思います。顧客満足度を上げながらカネを落としていく仕組みをきちんと作るということがこんな昔からできていたというのは驚きでした。また、サント・ブラスカの旅行記も、xxを食べた、xxを見たといった具合に当時の風俗がうかがえるのも楽しいです。&#13;
&lt;/p&gt;&#13;
&lt;p&gt;&#13;
トルコとの闘争や大航海時代を経てだんだんと交易から工業、本土での農業といった具合に産業構造が変化し、同時にフランス革命の勃発など外的環境も変化していきます。やがてナポレオンに征服されることで共和国としてのヴェネツィアは死を迎えます。作者は平家物語を引用して盛者必衰を語りますが、リーマンショック以後の世界の形を見ているとこれまでの盛者がどうなっていくのか少し気になりました。&#13;
&lt;/p&gt;
</description>
      <dc:subject>読書感想文</dc:subject>
      <dc:subject>書名（あ行）</dc:subject>
    </item>
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