「ガリア戦記」 カエサル 近山金次訳 岩波文庫2007/03/11 11:50

「ブルータスよ、おまえもか」のジュリアス・シーザー(ユリウス・カエサル)の8年に及ぶガリア遠征記です。書かれたのは紀元前50年ごろですから、2000年以上も昔になります。塩野七生の「ローマ人の物語」に触発されて読んでみました。

さすがにラテン語では読めないので、岩波の訳本を読んでみたんですが、難解ですね。原文がかなり尊重されていて、かなり訳注などもふんだんに入っていますが、ちょっと読みにくいですね。また、初版が1942年ということで、戦前、戦中の訳、ということも難しさの原因かもしれません。

舞台は現在のフランスを中心とした地域ですが、当時はローマから見ればいわゆる蛮族で、多数の部族が群雄割拠していた状況のようです。まず、この部族名が山のように出てくるんですが、ちょっとついていけない。あと、地域の名前が現在とは異なっており、訳注でxxxのあたり、と書いてはあるものの、今度はヨーロッパの地図が頭に入ってないので良く分からん、という感じでした。細かいところは行軍の状態や攻城の際の陣地の配置など図解があり、きちんと勉強すれば分かりやすいのだと思います。

というわけで、私のようないい加減な読者には難しいと思うのですが、それでも時代の空気を感じることは出来ますし、敵であるガリア人の側の事情まで深く調査して書かれている点はすごいなと感じました。部族の相関表を作って、Google Earth あたりを回しながら読むと面白さも格別かもしれません。いずれ挑戦してみたいと思います。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://fey134.asablo.jp/blog/2007/03/11/1250740/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。